健常者であっても、自分に向いている仕事を見つけるのは難しいものです。
しかし、障害者はよりそれが顕著に現れますから、慎重に判断しなければなりません。
そのような人たちに向いている転職方法は一体、何なのでしょうか?
自分に向いている転職方法をお探しの人こそ、是非ご覧下さい。
障害者が活躍できる場所は増えている
現在、過去の経験から「障害者は働く場所が少ない」と考えている人もいるはずです。
障害者には、先天的な事情もあれば、発達障害やうつ病等の事情で悩まれている人が多いのです。
一昔前までは、そのような人たちが安心して働ける場所がない、あっても限られている状態でした。
けれども、今はそうでもありません。
障害者雇用促進法の幾度もの改正により、ノーマライゼーションの考え方が社会に浸透しつつあります。
さらに、現在は多様性を重視する社会に方向性が変わっていますから、受け入れることが前提になっているのです。
また、一定数の障害者を企業で雇用することが義務付けられていますから、求人数は年々増えています。
まさに、障害者の雇用は社会的に意義のあることになりますから、「探すと必ずある」状況になっていると言えます。
このような状況を踏まえると、居場所がないと感じることはありません。
とはいえ、いざ仕事を探すとなると、なかなか見つからないのが現状です。
障害者であっても、自分で生計を立てて生活しなければなりません。
障害があることを前提に転職活動をする場合、先輩方は次でご紹介する方法を利用して、何とか乗り越えていました。
まずは、自分たちが利用できる機関やサービスの概要を知ることから始めましょう!
障害者が利用している転職方法から合う方法を探そう
主に障害者が行っている転職方法は、4つあります。
①ハローワークで求人を探す
②地域障害者職業センターを利用する
③就労援助センター、障害者就労支援センターを利用する
④障害者専門の転職エージェントを利用する
いずれも、障害者枠で仕事を探すならば、一度は聞いたことのある場所になります。
それぞれにどのような特徴があって、自分に向いているのかを見ていきましょう。
①ハローワークで求人を探す
1つ目の方法は、健常者も通っているハローワークを利用することです。
一般向けの求人しかないと思われがちですが、「専門援助部門」を利用すると、障害者向けの求人を探すことができます。
そのため、障害者であるであることをオープンにして働きたいと思っている人でも、求人を探すことができるのです。
また、あえてオープンにせず働きたいと思っている人も、一般枠の求人を紹介してもらえますから、柔軟に対応できる場所になります。
しかし、ハローワークで転職先を探す場合、あまり高望みができないデメリットもあります。
企業規模が小さく、給料が低い企業が多い傾向がありますから、大企業で働きたいと考えている人には不向きかもしれません。
特に、給料の希望額が高い場合だと、中々希望に沿った求人が見つかりませんから、転職活動自体が難航する恐れがあります。
さらに、助成金目当ての企業も少なからずありますから、採用後にミスマッチが発覚することも少なくありません。
②地域障害者職業センターを利用する
2つ目の方法は、地域障害者職業センターと呼ばれる職業リハビリテーションを提供している施設です。
ここでは、障害者個人に合わせた職業評価や職業準備支援が受けられます。
基本的に自分にどのような仕事が向いているのか、安心して就業できるようにするためのサポートを行っていきます。
そのため、自分が何の仕事に適性があるのか、今までの職場環境での困りごとを改善したいと思っている人に向いています。
すぐに求人情報を見ても、適性が分からなければミスマッチを繰り返してしまいかねません。
長く働くための準備を手伝ってくれる場所と考えると、分かりやすいでしょう。
この施設のデメリットは、求人探しをハローワークで行うことです。
あくまでも施設の目的は、就業するためのサポートにありますので、実際に就業に至るまでのサポートがありません。
あくまでも、適正を探すためのサポートに留まります。
具体的な転職活動は、ハローワークを始めとする提携施設で行われますから、準備期間に利用する場所だと考えるべきです。
③就労援助センター、障害者就労支援センターを利用する
3つ目にご紹介する就労援助センターと障害者就労支援センターは、職業訓練等のサポートを受けながら就職を目指す施設になります。
職業訓練では、コミュニケーションスキルや体調管理等、働く上での基本を研修や実習を通して学ぶことができます。
この施設は、障害者が最初に頼る場所として非常に有名です。
ここでは、就職だけでなく、その後の社会生活が円滑に進めるようにサポートをするのが最大の特徴になります。
他の施設と違う点は、入社後に不安が生じた場合、相談に応じるだけでなく、企業側に環境調整を求めるところです。
仕事が決まったからと言って、相談者をそのまま放置しません。
仕事での様々な不安は、入社後、実際に働いてみて生じることが多いですから、安心できる環境を整えることまでサービスに入るのです。
さらに、個人の希望に合わせた訓練プランを立ててもらうこともできますから、自分のペースで転職までの時間を過ごせます。
今までの自分の行動を変えたい、リセットして頑張りたいと考え、研修やトレーニングに精を出している人も少なくありません。
しかし、この施設の場合も、実際に求人を探すにはハローワークを利用するしかありません。
施設独自で向いている企業を紹介してはいませんから、自力で行動するしかないのです。
この点は、②の施設との共通点になります。
④障害者専門の転職エージェントを利用する
最後は、障害者専門の転職エージェントで求人を探す方法です。
ここで、社会生活に適応するための訓練は行われません。
ですが、良い求人、自分に合った求人を探すという意味では、一番向いている方法なのです。
確かに、ハローワークでも障害者を対象とした求人を探すことができます。
しかし、①で少し触れましたが、障害者への対応や適応を積極的に行っている企業ばかりだとは言えません。
エージェントを利用すると、確実に障害者への配慮をしてくれる企業を紹介してくれますから、企業側との認識のミスマッチはありません。
さらに、利用するエージェントの中には、大企業の求人に応募することも可能です。
障害者向け求人であっても、やはりある程度の収入が欲しいと考える人もいます。
そのようなニーズは、小さな企業では実現できません。
いくら求人数が豊富にあると言っても、給料面を始めとする待遇面もきちんと考えた上で応募したい人もいるはずです。
このニーズは、ハローワーク経由で求人を探す場合、叶えにくいでしょう。
従って、企業との相性を考えつつ、好条件の求人を探したい人には、専門の転職エージェントを利用すべきなのです。
また、上記のような高望みしていない人にも、お勧めできます。
なぜなら、今までご紹介した方法は、求人とのマッチングを優先して考えていません。
職場環境に対応できる、皆さんの行動を変えることを重視しているからです。
これでは、いくら自分の意識や行動が変わったとしても、企業の対応が不適切ではせっかくの努力が水の泡になってしまいます。
長く働ける「企業」を見つけたいと考えるならば、利用して損はありません。
こうしたことから、障害者で転職を目指すなら、専門の転職エージェントを利用した方がスムーズに行動できます。
特に、早めに仕事を見つけたい、訓練等にあまり時間がかけられない事情がある人ほど、利用価値があるでしょう。
「とりあえず覗いてみる」の気持ちで構いません。
まずは登録をし、情報を集めてみて下さい。